オオバクロモジ  大葉黒文字  (クスノキ科)

鉛色の冬空が明けて、おやじ山の残雪が春の陽ざしに輝きはじめると、クロモジの冬芽が
雪解けを待たずにふくらみ始めて、まるで遅い春を焦れているようである。
材には芳香成分があって和菓子用の高級爪楊枝などに利用されるが、雪道をで登って来て
一息ついた時に、この枝を折って口に咥え鋭気を養うのである。





さらに一言
日本海要素の植物で、母種のクロモジより葉が大きいので「大葉クロモジ」である。
「黒文字」の由来は、この木が成木になると幼木時に緑色だった木肌が灰黒色に変わり、表面に白い斑点が出る。これが樹皮に文字を書いたように見えることから。

一枚目の写真はクロモジの冬芽。紡錘形の冬芽が葉芽で基部に丸い花芽がついている。

高級爪楊枝に利用するオオバクロモジの芳香はリナロールなどの精油成分を含むためで、東北地方ではこの木を「トリコシバ」と呼んで生でも燃える焚き付けとして利用していた。

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